#7:"Doctor Strange" /『ドクターストレンジ』レビュー

f:id:moon-sky-cielo-1902:20170126072714j:plain

ドクター・ストレンジ・Doctor Strange】

監督:スコット・デリクソン

主演:ベネディクト・カンバーバッチ

www.youtube.com

 

【ストーリー】

天才外科医だが正確に難がある、スティーヴン・ストレンジ。富と名声を持ち順風満帆な生活を謳歌していた。ある日、自動車事故により外科医の命である両手に重傷を負ってしまう。幾多の医者に様々な方法でなんとかその両手を治療してもらおうとするが、失敗に終わる。また、その手術費用で彼の富も底を尽きていた。絶望するストレンジ。愛する女性をも彼の元を離れてしまう。富が底を尽きても両手を治す方法を探すストレンジ。ある時、彼はどんな傷や痛みをも治してしまう「エンチェント・ワン」という人がヒマラヤにいることを聞く。藁にもすがる思いで、彼はヒマラヤへと旅立つ。

    f:id:moon-sky-cielo-1902:20170126080751j:plain

エンチェント・ワンに会うことが出来た彼だが、彼女(エンチェント・ワン)はチャクラや精神についての解説をしてくる。痺れを切らしたストレンジは、そのようなものは信じないと言い放つ。するとワンは、彼を「新たな世界」へと誘う。ストレンジがワンと出会っている間にも世界に危機は迫っていた。ワンの弟子であったカエシリウスが彼女を裏切り、世界に混乱をもたらそうとしていた。ストレンジは彼の両手を治すことができるのか。そして「危機」に立ち向かい、世界を救うことができるのか。

マーベル・シネマティック・ユニバース最新作『ドクター・ストレンジ

 

【感想】

 北米では11月に公開された『ドクター・ストレンジ』。マーベル・シネマティック・ユニバース、フェーズ3の『キャプテン・アメリカシビルウォー』に続く第2作目にして新たなヒーローについての映画ということで世界中から期待が上がっていた今作。さらに「スティーヴン・ストレンジ」にベネディクト・カンバーバッチ、「エンチェント・ワン」にティルダ・スウィントン、悪役の「カイセリウス」にマッツ・ミケルセンと俳優陣も豪華でさらに期待度が上がっていた。

      f:id:moon-sky-cielo-1902:20170126090905j:plain

トーリーは簡単に言うと『アイアンマン』と『バットマン・ビギンズ』を合わせた感じと言ったところか。しかしそのどちらにもないものを『ドクター・ストレンジ』は持ち合わせている。それは「映像美」だ。マーベル・シネマティック・ユニバースになかった(『エイジオブウルトロン』に登場したスカーレットウィッチは別として)「魔術」と言う要素の映像化や精神世界・並行世界の表現方法は素晴らしいものだった。これを体感するためにはIMAX3Dで鑑賞することをお勧めする。IMAX3Dで鑑賞すると、ストレンジが初めて体感する精神世界・並行世界を、まるで自分も体感しているような気持ちになる。その没入感は今までに観た3D映画の中でも、一番と言っていいかもしれない。IMAXと3Dと言う組み合わせによってスクリーンに広がる奥行きと広さ。是非体感してもらいたい。

 

《以降ネタバレを含みます》

 

【『アイアンマン』×『バットマンビギンズ』×『魔術』】

    f:id:moon-sky-cielo-1902:20170126094805j:plain

 ストーリー展開だが、これと言った驚きはない。最初の富と名声を持ち「事故」にあい、それがきっかけとなりヒーローへの一歩を踏み出すという点。これは『アイアンマン』と同じだ。自分を強くするため秘境の地で修行に励む様子は『バットマン・ビギンズ』と同じ。その後の展開はオリジナルという感じだ。新たなヒーローをシネマティック・ユニバースに登場させ、いかに観客をそのヒーローに引き込むか。というのはマーベルもDCも共通して同じだ。そのマーベルとDCの「ヒーロー創造映画」の2大傑作を組み合わせた物語はもちろん傑作になるはずだ。唯一足りないかなと思ったのは、修行シーンだろうか。『バットマン・ビギンズ』にあったような主人公が辛さや痛みを超えて成長しているという感じがなかったように思える。全体的に修行シーンは、「魔術」という未知の領域を学ぶ、ストレンジ。しかし、医者になったその持ち前の聡明さを活かし、本を読んだらいつのまにか何種類かの魔法を使えるようになっていた。という感じだ。「やっぱり頭のいい人は、なんでもすぐ出来てしまうのか」と言った印象を観客に与えかねない描写だった。観客を引き込むと言った点ではイマイチであるのかなと思う。

 

【エンチェント・ワンの苦悩】

     f:id:moon-sky-cielo-1902:20170126095100j:plain

スティーヴン・ストレンジの魔術の師匠となる、「エンチェント・ワン」。アヴェンジャーズと違い、地球を「精神的な脅威」から守っている、いわゆる善の魔術の使い手だ。性別は不詳。年齢も不詳。映画の冒頭からいきなり登場し、その力の強さを観客は思い知ることになる。この映画の中で一番と言ってもいくらいかっこいいシーンだ。しかしワンはこの時、フードを被っている。なぜだかこの時は気にしてもいないのだが、後に映画的な演出であることが分かる。なぜフードを被っているのか。これを映画を観た後に読んでいる方は、分かると思う。なぜなら彼女自身がストレンジに「決して手を出してはいけない」と言っていた、「黒魔術」に手を出していたからなのだ。故に彼女はその強さを持っていた。この作品での「黒魔術」とは「ドーマムゥ」と呼ばれる悪の根源のような存在と契約をすることなのだ。契約をすると目の周りがかぶれてしまい眉間の間に紋章が現れるのだ。それを観客から隠すために、最初のシーンでエンチェント・ワンはフードを被っていたのだ。ストレンジはこの真実を知った後にエンチェント・ワンから説明を聴き理解するのだが、のちに、ストレンジと魔術の修行をしてくれた弟子の「カール・モルドー」がダークサイドに陥ってしまう。

 

【"Cloak of Levitation"・「浮遊させるマント」】

修行の途中でカエセリウスの襲撃に遭い、一人で戦わなければいけない状況に陥る、ストレンジ。ニューヨークの「サンクタム」(英語で「神聖な場所」という意味。この映画ではニューヨーク・香港・ロンドン・ヒマラヤの4箇所にある。)で戦う、ストレンジ。しかしカエセリウスは、彼よりはるかに強い魔力も持っている。絶対絶命の瞬間、ストレンジは「ある物」をまとうことになる。それは"Cloak of Levitation"というマント。直訳すると「浮遊させるマント」。その機能は下の動画を観ていただきたい。

www.youtube.com

このマントは自ら戦い、羽織る者を浮遊させ、自分の意思を持つというものなのだ。観客は鑑賞後このマントがあるものの「成長した姿」だという。何か。ディズニー映画『アラジン』の「魔法の絨毯」の成長した姿だと。

           f:id:moon-sky-cielo-1902:20170126104601j:plain

確かに機能自体はとても似ている。しかもマントなのになぜか愛嬌があるのだ。ストレンジを助け、彼の魔術の能力もマントのおかげで応用することが出来ていた。

 

《以降は鑑賞後に読むことを強くすすめる。どうしてもというのなら、どうぞ》

moon-fim2001.hatenablog.com

広告を非表示にする