『四畳半神話大系』レビュー

『四畳半神話大系』 (2010年/監督:湯浅政明) 世間を彷徨っているような若者が誰かの為に行動して、その誰かを救う物語は大抵面白い。『スター・ウォーズ』から『遠い空の向こうに』等々。この『四畳半神話大系』は世間を彷徨っている若者が、明石さんとい…

インドネシア! ①羽田さまよい人編

羽田空港。朝9時くらい。チェックインの3時間前くらいに着く。時間に余裕はあったはずだった。ガルーダ・インドネシア航空のカウンターへと向かう。カウンターは一番端にあって少し歩かなければいけない。スーツケースを滑らせながら歩く。周りは日本から何…

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』レビュー

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 "Avengers: Infinity War" (2018年/監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ) シアターの明かりが付き、観客が席を立ち始める。誰も何も言わない。後片付けをして、シアターを後にする。まだ誰も何も言わな…

テトリスと赤煉瓦の都市

インドネシア、ジョグ・ジャカルタ上空。飛行機の窓から下方を眺めると、赤煉瓦の屋根が広がっていた。澄んだ青空と煉瓦のコントラストが美しい。何だか、フィレンツェに見えないこともない。赤煉瓦の秩序を乱す屋根はたまに現れる。トタン屋根だ。煉瓦、煉…

『シッダールタ』ヘルマン・ヘッセ:書評/感想

『シッダールタ』著:ヘルマン・ヘッセ訳:高橋健二新潮文庫 インドネシアのボロブドゥール遺跡を訪れることが決まっていた。何かしら予習してから行こうと思い立ち、神保町で、何か良い本が無いかなと探していた。するとヘッセの『シッダールタ』があった。ボ…

何度目かのブログ名変更【BLOG】

4月になりました。 新宿御苑で桜でも見ようかと思いましたが、ものすごい行列でしたのでやめました。 何度目かのブログ名/アイコン変更を行います。最近(物凄く最近)「砂の上のシェパード」という名前に変更しましたが、また"ブログ名変更したい病"が発症…

乗客、人、あるいはお客さん

地下鉄に乗っていた。いつも通りにドアの横の手すりに寄りかかる。この「ドアの横の手すり」というのは、電車内でもまあまあ人気のスポットだと思う。一番の人気スポットは勿論、座席。結構前、僕の隣の席が空いた瞬間に 左側から紙袋を3個くらい持った50、6…

インドネシアにいったい何があるというんですか?

「何でインドネシアなの?」そう聞かれた。村上春樹の紀行文『ラオスにいったい何があるというんですか?』はきちんと読んでいないし、持ってもいない。けれど発売された当時にあらゆる書店が目立つようにポップやら何やらを駆使して売り出していたのを覚え…

『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』レビュー

『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』 “Mr.Holmes” (2016年/監督:ビル・コンドン) 世界には数々の「名探偵」がいる。デュパン、ポワロ、明智小五郎、そしてシャーロック・ホームズ。ホームズとワトソンは、ホームズの冒険談を読んだことがなくても誰もが知っ…

マインクラフト:空中のハイドアウト

久しぶりのマインクラフトの記事。 今回製作したのは”空中の家”。イメージとしては『オブリビオン』『トロン・レガシー』『ブレード・ランナー』『スタートレック』等の映画を参考にしています。 *画像の読み込みに時間がかかる場合があります。 全体の外観…

『アデル、ブルーは熱い色』レビュー

『アデル、ブルーは熱い色』 “La Vie d'Adèle” (2014年/監督:アブデラティフ・ケシシュ) 『ミッドナイト・イン・パリ』でレア・セドゥが出て来た。彼女は、過去から戻って来た主人公が出会うアンティーク・ショップの店員役。レア・セドゥを最初に知ったの…

古本屋での逆襲

古本屋とか古着屋はタイミングが命だ。いかに早くお気に入りの物を見つけて、いかに早くレジに持っていくか。 夏が地球の反対側から少し早く日本につき過ぎたみたいな暖かさのなか、僕は馴染みの古本屋(正確には中古ゲーム屋なのだけれど、本がとても安く売…

タンド・ブックスとの会話

日焼けをするのは人間だけではない。畳も木も紙も日焼けをする。 日焼けというのは、面白いもので、その加減が難しい。いい感じの、甘口のカレーみたいな色の日焼けは丁度いいけれど、ブラウン・バターソースみたいな日焼けをした(特にマッチョの人達は)どれ…

*ブログ名の変更:《砂の上のシェパード》

ブログ名をあまり変えると読者の方が混乱してしまうと思いますが、一度思うと気になって仕方がなくなってしまうので、変えました。すみません。 以前の『PORTRAIT IN』から『砂の上のシェパード』にブログ名・Twitterのアカウント名を変更します。アイコンは…

『パディントン』レビュー

『パディントン』 "Paddington" (2014年/監督:ポール・キング) 「くまのパディントン」という、赤い帽子を被り、青いダッフルコートを着るクマの存在は知っていたけれど、どうしても同じクマはクマでも「くまのプー」の影にその存在は隠れてしまっている…

名前付け ー前菜付き

前菜 この記事は映画のレビューでも読書のレビューでもない雑文です。地下鉄中でふと思いついたので書きました。 映画のレビューは9つ、本のレビューは2つ、展覧会の記事が2つ、この記事のような雑文が4つ程下書きとしてあります。満足いく形になったら投稿…

『マジック・イン・ムーンライト』レビュー

『マジック・イン・ムーンライト』 "Magic in the Moonlight" (2014年/監督:ウディ・アレン)

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン1 第1章:ウィル・バイヤーズの失踪 レビュー

少年、少女が冒険を繰り広げる物語は、いつだって愉快で楽しいし、いつだって物語として完璧だ。『E.T.』や『グーニーズ』、『スタンド・バイ・ミー』。冒険の目的が如何なるものであろうと、少年少女たちは成長する。『ストレンジャー・シングス 未知の世界…

『点』レビュー

その題名に惹かれて鑑賞した、25分の作品『点』。25分と短い作品ながらも、作品の雰囲気を最初の数シーンで構築し、幼馴染2人の「点」を描いた作品。 (C)2017 WARNER MUSIC JAPAN INC. 『点』 (2017年/監督:石川慶)

最後のジェダイとは一体誰の事だったのか :『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』考察1

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』というタイトルが公開され、様々な考察がなされた。「最後のジェダイ」とは誰の事を示すのか。ルークか、レイか。それともカイロ・レンか。劇中に、その答えは示された。 【『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の内容…

ドローンの攻撃 ー『ブレードランナー 2049』レビュー 第1回

ディストピア的世界観をスクリーンに余すことなく映す『ブレードランナー 2049』。劇中、ラヴというレプリカントがドローンを使い攻撃する場面がある。ドローンによる攻撃、これは今作でどのように描かれているのか。『ブレードランナー 2049』レビュー 第1…

"荷物を席に置くこと"と"信頼"についての考察

荷物を席に置くという行為は人によって、それを行うか行わないかは変化する。誰かは自分が会計をしている間、荷物を席に置く。しかし、違う誰かは絶対に自分の荷物を席に置いていかない。しかしそのどちらもが外国に行くと荷物を置いていかない。そこにはど…

名探偵、二元論、名優 :『オリエント急行殺人事件』レビュー

アガサ・クリスティ著『オリエント急行の殺人』を映画化した今作。監督でもあるケネス・ブラナーが、かの有名な探偵エルキュール・ポワロに扮し、オリエント急行での殺人事件に挑む。結末は衝撃であり、感動さえも与える。近年ではあまり観ない、程良いテン…

今いる世界は"現実"なのか、それとも"誰か"の現実なのか ーー『宇宙の眼』フィリップ・K・ディック 書評

今いる世界は、宇宙は現実なのか。そう問いかけたことはあるだろうか。1日、1日を繰り返すこの世界は、"誰か"の世界なのかもしれない。フィリップ・K・ディックの『宇宙の眼』は、その巧みなプロットで、読者を物語へと引きずり込む。 『宇宙の眼』 フィリッ…

ハロー・アゲイン、ミスター・ムラカミ

以前、僕は村上春樹が苦手だったと書いた[「村上春樹いいよ、読んでみなよ」 - PORTRAIT IN]。そして、今度彼の著作に再び挑戦してみようとも書いた。そして現在。『カンガルー日和』から読み始め、徐々に彼の世界観に、はまっている。ハロー・アゲイン、…

ロゴの変更

ロゴの変更をします。つい最近、ブログ名とロゴを変えたばかりでしたが、暇だったので色々ロゴ制作をしていたら、このロゴが気に入ってしまい、変更することにしました。ツイッターも変更しています。 PORTRAIT IN という名前は変わりませんが、ロゴを変更し…

何故"自殺"という行為を選んだのか ーー『ブリッジ』レビュー

世界一有名な橋と言っても過言ではない「ゴールデン・ゲート・ブリッジ」。この橋から身を投げ、命を絶つ人がいる。彼らは何を思っていたのか、彼らは何故"自殺"という行為を選んだのか。命を絶った者の遺族と関係者に追ったドキュメンタリー。 『ブリッジ』…

「自然堂書房」から "PORTRAIT IN" へ

*ロゴを変更しました。下記記事をご覧下さい。 moon-fim2001.hatenablog.com ブログ名を「自然堂書房」から、"PORTRAIT IN"に変更します。それに伴い、アカウント画像も変更となります。"PORTRAIT"と書かれた白い文字とそのバックにある"IN"という淡い青色…

魔法よ再び ーー『ファンタスティック・ビースト』続編、情報解禁

ダニエル・ラドクリフ主演『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフとして制作された『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の続編の情報が、23秒のフッテージとタイトルと共に解禁された

"死者の国"を旅する少年の物語 ーー ピクサー/ディズニー最新作『リメンバー・ミー』に迫る

ピクサーが贈る最新作『リメンバー・ミー(原題:Coco)』が、アメリカでは11月22日、日本では2018年3月16日に公開される。少年が"死者の国"を旅するという物語の今作。「死」という暗いモチーフを、ピクサー/ディズニーは、私達にどのような形で魅せてくれ…